基本は自己責任

自営業者は日本国内で、被雇用者としてではなく自身が経営の主体となって経済に参加する存在です。
被雇用者と比較すると自身が思い描くライフプランに応じた職業生活を柔軟に描くことが出来ますが、その反面として企業をはじめとした団体が所属する被雇用者のために作った制度などをほとんど利用することが出来ないため、社会保障という面については被雇用者に比べるとやや劣るという性質を持っています。
自営業者には被雇用者と比べて「自己責任」による人生設計が強く求められるのです。

給付水準は十分とはいえない

自営業者の公的年金

ではそうした中で、現代の人生設計に欠かせないものである「年金」についてはどのような形になっているのかというと、基本的には「国民年金制度」に大きく依存をした形になっているのが現状です。

 

国民年金制度は日本国内に居住する成年者が原則として加入と保険料の支払いを義務とされる公的年金制度ですが、これは自営業者であろうとも被雇用者であろうとも加入をすることとなります。
現在では月々1万5千円程度の負担をすることによって、受給資格獲得後に給付を受けられるようになっているのですが、この国民年金は基本的に生活そのものを完全にまかなうことが出来る存在ではありません
現在、高齢者夫婦が充分な水準で生活をしていくためには月あたり27万円の支出が必要になるとされていますが、国民年金では平均して5万円から6万円前後の給付しかされないため、生活をしていくのに充分な給付がされているとはとても言えないのです。


国民年金基金で対策

では自営業者は自身で貯蓄をして対応していくしかないのかというと、これに関しては一部分においては違うということになります。
そこで何が違うのかということで登場するのが「国民年金基金制度」です。

 

これは被雇用者と自営業者の二者が高齢者となった後に受け取ることの出来る給付に大きな差があるという問題を受けて設立された、いわば自営業者に対する年金を追加で給付する制度ともいえる存在です。
これは国民年金保険料とは別として基金に保険料を納めることによって、基金がその保険料を原資として運用し、保険料という形で原資を納めた自営業者に対しては受給資格獲得後、一定の利率に沿った金額を給付するという制度です。

 

この制度を利用する場合には掛け金を全額所得控除として扱うことが出来るため、所得税や住民税などを軽減させることが出来ます。
平均的に見た一般的な給付額は基礎部分と合算して月あたり19万円から20万円前後と、被雇用者と比べるとやや劣るのは否めませんが、自営業者の公的年金はこうした制度によってカバーされているのです。