国民年金基金制度創設の経緯

国民年金基金とは日本国内法である国民年金法に基づいて成立された公的年金制度の一つです。
これが成立されたのは1991年のことでしたが、当時の自営業者が受け取ることの出来る国で用意された公的年金は「国民年金(老齢基礎年金)」しかありませんでした。
国民年金は日本国内に居住する成年者が原則として加入する義務を持つものであり、月ごとに一定額を負担することで、受給年齢を超えた以降に年金として受給をすることが出来る、国民年金法の基礎たる制度です。
国民年金基金とはしかしながらサラリーマンなどの被雇用者は国民年金に加えて老齢年金と厚生年金、二つの年金制度を利用することが可能であり、自営業者に関しては「国民年金のみの受給しかできない」、サラリーマンなどに関しては「二階建ての年金を受給することができる」という格差が生じていたのです。
当時自営業者が受け取る年金が平均して月あたり5万3千円程度であったのに対して、サラリーマンなどが受け取ることの出来る年金は16万1千円と、2倍以上の開きがあったのです。
そこで自営業者から「年金制度における明確な格差を是正して欲しい」という提言がされ、成立されたのが国民年金基金制度です。

国民年金の補助的性格

自営業者はこの国民年金基金制度に加入することによって、サラリーマンなどが受け取ることの出来る年金との差額であった分をある程度まかなえるようになりました。
日本国内をはじめ世界各地、特に先進国と呼ばれるような国々では医療技術の発展などによって平均寿命が長期化を見せているため、働くことの出来なくなった老後、如何にして収入を確保していくのかという点について大きな議論点とされています。
国民年金基金制度はそうした長期化する寿命の中で、自営業者として現役世代を生きた人々が安定した生活資金を確保する手段として活用することが出来るものになったです。

 

しかしながら国民年金基金制度は加入に際して現在、第一号被保険者、つまり「厚生年金保険や共済組合に加入をしていない自営業者とその家族、自由業、学生などであること」が加入資格として定められており、加えて「学生納付特例や一部免除、若年者納付猶予などの国民年金保険料免除制度を利用している人に関しては加入をすること」が出来ないとの定めがあるため、厳密に言えば「自営業者だから加入できる」というものではありません。
あくまでも国民年金の補助的性質が強い公的年金制度であるために、まずは国民年金を利用することが求められるということには理解が必要になるという点には注意が必要です。